倒産社長の仕事学

仕事をお金を稼ぐ手段と考えたらもったいない。仕事に対しての考え方を変えてみましょう。

可動領域を広げる。

私は若い頃はほんとにダメ人間でした。

週一の休みは日曜日に必ず欲しい。
残業は翌日疲れが残るからしたくない。
夜勤は出来るわけがない。
睡眠時間は8時間は欲しい。
始業時間より早くは自分の時間がもったいないから行きたくないし、行かない。
食事はきちんと三食摂らないと生きていけない。

挙げたらキリがないほど、可動領域が狭い人間でした。

こんな考え方でしたから仕事が続くわけもなく転職を繰り返しました。

高校卒業と同時に親元を離れましたので、家賃や食費はすべて自分で稼がなくてはいけませんでした。

そんな中でも自信を持ってたのは、無職の期間が3日となかったことです。

転職を繰り返すと給料が下がります。
条件のいい会社は簡単には採用してくれませんでしたので、給料が相場より高めの会社を選びました。

だいたいが営業会社でした。
そういう会社は今でいうブラック企業で、社員の出入りも激しいところばかりでした。

そんな会社ばかり選んでいくと、最初は続かず辞めることになるんですが、そのうち不思議と慣れてくるんです。

慣れるというのは、だんだんと可動領域が広がっていくということなんです。

今まで自分で線を引いて無理だと思ってたことが、苦でもなんでもなくなるんです。

渦中にいると辛くて苦しいんですが、一つ一つなんでもなくなってくると失っていた自分への信頼が少しずつ回復していくのがわかります。

そうなるとどんな仕事でもやれるという根拠のない自信が生まれてきます。

これはとても心強い感情です。

自分を信用してなんでもやってみる。
ダメでも次またやってみる。
カッコ悪くても、世間体が悪くても、何度でもやってみる。

そうしていくと、海を泳ぐタコのように自由自在に世の中を生きていけるようになります。

簡単な自己紹介から。

現在51歳。
33歳の時に脱サラで起業して、2年前まで零細企業の社長をしてました。
年商2億近い会社でしたが、東日本大震災の影響をモロに受け、自転車操業状態だった会社のペダルを漕げなくなってたたみました。
その後2年間は当時の得意先に雇われる形で同じ仕事を続けてきましたが、人間関係などの問題で辞めました。
昨年秋から軽貨物運送業を開業し、個人事業主として再起を目指しています。
起業する前まで転職回数20回以上、いろんな業種を経験し、いろんな失敗もしてきました。
経験値と修羅場数だけは人の数倍あります。
仕事というものは、お金を稼ぐものだけではありません。
仕事を通してその人の人間性を高めることのできるとても重要な手段であると思ってます。
私の話がいろんな人のちょっとした種火になればと思って書いていこうと思ってます。